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北海道避難者ら70人も提訴 福島原発事故で賠償請求

2013.09.27 22:05|ほかの訴訟
■北海道避難者ら70人も提訴 福島原発事故で賠償請求
(産経ニュース 2013.9.27)


写真:提訴後に記者会見する原告の都築啓子さん=27日、札幌市中央区

 東京電力福島第1原発事故で精神的苦痛を強いられたなどとして、福島県から北海道への避難者らが国と東電に1人当たり1650万円の損害賠償を求めた集団訴訟で、新たに1~81歳の70人が27日、札幌地裁に追加提訴した。札幌訴訟の原告は計113人になった。来年2月ごろには3次提訴も予定している。

 原告には福島に残った住民も含まれている。避難対象区域外の福島県白河市から札幌市に母子避難している都築啓子さん(46)は、提訴後に札幌市内で記者会見し「好きで避難したと思われてつらい。(国や東電は)地元に残っている夫の苦しみも理解してほしい」と話した。

 弁護団によると、同様の訴訟は福島や新潟など、札幌のほかに11地裁・支部に起こされている。


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原発事故避難者がつながる(前)~九州沖縄でネットワークめざす

2013.09.24 21:42|先のみえない避難生活
■原発事故避難者がつながる(前)~九州沖縄でネットワークめざす
(NET IB NEWS 2013年9月24日)


http://www.data-max.co.jp/2013/09/24/post_16455_ymh_1.html


福島第一原発事故の避難生活が2年半を迎え長期化し、孤立や経済的負担の増大など深刻な問題が生まれるなか、九州・沖縄への避難者が支え合うネットワークづくりが始まった。九州・沖縄に避難している人たちが支援情報の共有や心の支え合いをめざすネットワーク設立準備会を兼ねた学習会が9月22日、福岡市で開かれ、九州各県の避難者ら約40人が参加した。

 避難者のネットワークや団体が各地に生まれているが、九州・沖縄全域を対象にして大規模に結成をめざす動きは初めて。宮崎に避難している古田ひろみさん(45)ら11人が発起人となって、全国への避難者へ適切な支援が一日も早く実施されるように願って開いたものだ。参加者からは「避難者同士が話せる場ができる」と期待の声が上がった。

<ゆるくつながって、情報共有し支え合う場に>
 「九州・沖縄避難者ネットワーク設立準備会」発起人の一人で、群馬県から福岡県に避難している芝野章子さん(46)が「避難者がつながることで力をつけようとか何かしようというのではなく、県を越えてゆるくつながって、避難者に必要な情報を共有して拡散していきたい」と挨拶。「避難者が手を取り合ってネットワークをつくっていって、地元で避難者を支援してきた人たちにはサポートをお願いしたい」と呼びかけた。
 設立準備では、避難者は様々な環境に置かれているので、多様な考え方を尊重しながら、「避難の問題は同じだよね」と、ゆるやかにつながることを考えている。

<支援法の理念が避難者まとまる原動力に>
 福島市から鹿児島県へ、子ども3人と避難している西真紀子さんは「子ども被災者支援法ができた時は、いい法律ができたと思った。東電と話をしても話にならない。汚染水は最初から流している」と発言。「被災者は、本当は家族いっしょに避難した方がいいと思う」と話し、それができない現状や、避難生活で子どものストレスの大きさ、福島に一時的に帰る旅費の重い負担を訴えた。

 設立準備会によると、原発事故子ども・被災者支援法(子ども被災者支援法)の理念が、バラバラだった避難者を一つにまとめる原動力になっているという。昨年12月、子ども被災者支援法の基本方針に被災者が必要とする内容を反映させようと開いた福岡フォーラムでは、九州・沖縄の避難者ら120人が参加し、同じ立場の避難者同士が悩みや苦しみを共有した。

 子ども被災者支援法は、放射性物質による健康上の不安、とくに子どもに配慮する要請に鑑み、被災者への生活支援施策の推進を定めた法律。避難、居住、帰還それぞれの権利を認めたうえで、そのいずれを選択しても支援することを基本理念にしている。2012年6月に成立したが、政府は、法に義務付けられた基本方針を策定しないまま、1年以上放置していた。8月30日、基本方針案を発表し、9月23日までパブリックコメントを募集した。

<被災者の環境は多様、必要な支援も違う>
 9月22日の学習会では、基本方針案へのパブリックコメントについて学習した。
 村上岳志・福島大学講師(地方行政論)が解説し、「この法律は、思いは熱いが、穴がいっぱいある」として、実施にあたって官僚が裁量で解釈できる幅があるとした。基本方針案についても「今までやってきたことがほとんどで、目新しいことはあまりない」と指摘。支援対象地域(福島県内の33市町村)の設定の問題、帰還支援策、帰還促進策が目立ち、避難者定住策が弱いなど、問題点を挙げるとともに、「今困っていることは何か、どうしてほしいか、声を上げることが重要」と強調。「自分の思いをパブリックコメントに出してほしい」とよびかけた。
 村上氏は、被災者の環境は多様だとして、帰還する予定の人、避難したまま帰還するつもりがなく、夫は今後も残ったままの人、夫を呼び寄せる予定の人など、それぞれ必要な支援内容が違うと述べ、施策を要望していくうえでのポイントをアドバイスした。

(つづく)

【山本 弘之】


※避難者から「九州・沖縄避難者ネットワーク設立準備会」への問い合わせは、発起人の古田ひろみさん(メールアドレスは、9_o-hinan@umitama.info)まで。避難者以外からの問い合わせには対応していない。

【編注】避難者のプライバシー保護のため、ご本人の希望などにより、氏名をひらがな表記したり、年齢を記載していない場合があります。

以上、転載おわり


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【講演会】南相馬からみた原発事故の影響と現状

2013.09.20 07:52|関連イベント
沖縄県南部での講演会のお知らせです。
主催はつなごう命〜沖縄と被災地をむすぶ会。
豊見城で夜(10/3)、糸満で昼間(10/4)に開催決定しました。
講師は先日モーニングバードに出演、除染作業を現地で行ってきた
経験をもとに鋭い発言をされていた南相馬の吉田邦博さんです。

南相馬からみた原発事故の影響と現状

☆豊見城
2013年10月3日(木曜日)午後7時~午後9時
とよみ生協病院 6F会議室(豊見城市真玉橋593-1)

☆糸満
2013年10月4日(金曜日)午前10時~12時
糸満青少年の家 2F研修室(糸満市賀数347)
12時~15時:食事会兼情報交換会(ぶっちゃけトーク)1Fピロティー
※食事は各自ご用意ください。講演会のみの参加も可能です。
託児あります。(要予約)

【講師プロフィール】
吉田 邦博(よしだ くにひろ)/安心安全プロジェクト・CRMS南相馬・市民放射線測定所代表。福島県南相馬市在住。東日本大震災による福島第一原発の事故直後から福島での除染活動に取り組む。モニタリングポスト調査報告、環境汚染調査、食品や衣類の放射腺測定、避難を希望する住民への支援など幅広く活動。8月29日放送『モーニングバード そもそも総研』(QAB琉球朝日放送)出演。

【内容】
 東日本大震災から2年半が経ちました。福島原発事故の汚染水処理もままならない状況である一方で、『汚染水は完全にコントロールできている』と安倍首相が世界に向けて宣言、2020年東京オリンピック開催が決定しました。
 高線量の地域が点在するのは福島だけではないという事実が徐々に明らかになり、沖縄にも食品や肥料などさまざまな形で原発事故由来の放射性物質が入って来ている状況がずっと続いています。
 沖縄県においては、被災地から遠く離れているため震災や福島原発事故の影響についての情報が少なく、テレビや新聞の報道だけではわからないこともある中、被災地からの避難者も多い沖縄で何ができるのか、沖縄での食品、医療などの問題について参加者のみなさまから情報を頂きながら、意見交換の場にできればと考えております。

【主催】
つなごう命~沖縄と被災地をむすぶ会(070-6592-5888)


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第2回口頭弁論期日の報告

2013.09.18 09:18|なりわい訴訟について
※弁護団公式サイトより転載
http://www.nariwaisoshou.jp/progress/2013year/entry-207.html

 2013年9月10日午前13時半、福島地方裁判所前に約300名の方が集まり、福島地方裁判所に第2次提訴を行いました。

 第1次提訴は原告800名で提訴しましたが、第2次提訴はこれを上回る1159名の提訴となり、原告数は約2000名となりました。第2次提訴の原告の方は、福島第一原発事故時に宮城県に居住されていた方12名、茨城県に居住されていた方1名を含みます。現在の居住地も、青森、秋田、山形、宮城、新潟、茨木、千葉、埼玉、東京、神奈川、石川、沖縄、カナダとなります。

 冒頭に3人の原告の意見陳述(原告や弁護士が訴訟にあたって、被害や意見を述べること)を行った後、提出書類の確認等が行われました。その際、原告が提出した準備書面(原告の法律的な主張を書いた書面)の要約の陳述も行われました。陳述の内容については、添付のファイル又は第2回模擬法廷の動画をご覧下さい。
 また、双方の主張について、書面又は口頭で下記のようなやりとりがありました。 

原告は、準備書面で、「今回の訴訟は適法であること」国から適法ではないという反論が出ています)、「国が東京電力を規制する権限があり規制すべきであったのに規制しなかったことが違法であること」、「今回の津波は十分に予想することができたのに十分な対策をとらなかったこと」、「放射性物質が健康に影響を与え放射性物質に対する恐れが平穏な生活を害すること」、「原発は人体に危険を及ぼす非常に危険なものであるから十分安全に配慮しなければいけなかったにもかかわらず十分な対策をとらなかったことは違法であること」を主張しました。
また、原告が、東京電力に対して、追加で認否(原告の主張について、認める・認めない・知らない、などの応答をすること)を求めた部分に、東京電力から認否がなされました。

原告が東京電力に対して、津波のシミュレーションの有無やその結果の提出を求めていた点については、東京電力は、本件には原子力損害賠償法が適用されるべきで、同法によれば故意過失(わざとやうっかり)が問題とならないことから、過失を判断する資料となるシミュレーションなどの結果を提出する必要が無いと回答しました。

原告が、国に対して、認否を求めていた部分に、国から認否がなされました。
原告は、裁判所に対し、できるだけ早く被害立証(原告がどのような被害を受けたかを明らかにすること)に入るべきだとし、次回期日(11月)までにどのように被害を立証していくのか、被害立証の計画を提出することを約束しました。

 国は、今回の訴訟が、原状回復を請求している点で、行政権の発動を求めるものであり、民事訴訟の形式での訴えは適法ではないと主張しています。東京電力も、原子力損害賠償法(原子力事業の健全な発展を目的とした法律で、事故と損害との間に因果関係が認められれば、電力事業者の過失の有無は問われることなく、電力事業者が賠償することとなっています)が適用されるので故意過失は関係ないと主張しています。私たちは、原子力損害賠償法ではなく民法に基づく権利侵害を問題にしており、過失は審理の対象になると主張し、また原状回復を請求している点についても、行政権の発動が問題となるものものではないと主張しています。

 現在は、国や東京電力との間で、いかなる形式で審理がなされるべきなのか(民事訴訟や行政訴訟か)、いかなる範囲で審理がなされるべきなのか(過失が審理の対象に含まれるのか否か)をめぐって議論がたたかわされています。審理の土俵・枠組みをどう設定するのか、序盤の大きな山場といえます。

 次回の裁判では、過失や責任についての主張を追加し、被害立証の計画を提出する予定です。
 次回の裁判は、福島地裁で11月12日の15時からとなります。
 多くの方のご参加をお待ちしております。

※転載おわり

☆参考資料:
・2013年6月11日に弁護団が提出した主張立証計画
 (どのように裁判を進めるかを記したもの)
・国と東電の代理人からの意見書(原告の主張への反論)

http://www.nariwaisoshou.jp/progress/2013year/entry-94.html


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「原発事故で近畿へ避難」提訴、国・東電に慰謝料請求

2013.09.17 23:37|ほかの訴訟
■「原発事故で近畿へ避難」提訴、国・東電に慰謝料請求
(日本経済新聞 2013/9/17)


 東京電力福島第1原発事故の影響で避難を余儀なくされたとして、福島県などから近畿へ避難してきた住民ら約170人が17日、国と東電に慰謝料など計約16億2400万円を求め、京都、大阪両地裁に集団提訴した。同様の訴訟は札幌や東京などで起こされ、神戸地裁にも裁判を起こす準備が進んでいる。弁護団によると西日本での集団提訴は初めて。

 訴えを起こしたのは、大阪府や京都府、三重県などに避難した住民ら。

 訴状で原告側は、2002年にはマグニチュード(M)8の地震が起きる可能性が報告されていたと指摘。「東電はこのクラスの地震を想定した耐震設計の見直しをせず、国も技術基準に適合させるよう命令しなかったことが事故につながった」と主張している。

 福島県郡山市から子供2人と大阪市に避難している大阪訴訟原告団の森松明希子代表(39)は「事故前の普通の暮らしを取り戻すために、国と東電の責任を明らかにしたい」と話した。

 京都訴訟の福島敦子共同代表(41)は「ふるさとを奪われた避難者は、生きるために必死だ。東電と国は事故の真相を明らかにし、謝罪をしてほしい」と訴えた。

 原子力規制庁は「訴状が届いていないのでコメントできない」とし、東電広報部は「訴状が送達されていないため、詳細は承知していないが、主張を詳しく伺い、誠実に対応する」としている。

〔共同〕


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住宅支援打ち切り 復興庁と厚労省のやりとり

2013.09.17 01:52|先のみえない避難生活
この文書が発するメッセージはけっこう重い。
政府に突きつけられた事実は深刻です。


住宅支援打ち切り

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映画「カリーナの林檎」上映会のお手伝い

2013.09.15 21:15|支援者の想い
ブログ主です。

6月ごろより、チェルノブイリ原発事故の被災地を題材にした映画
「カリーナの林檎 チェルノブイリの森」沖縄初自主上映会の
お手伝いをしていました。

original.jpg

8月31日、たった1日だけの上映会は無事成功を収めました。

引き続き更新されている実行委員長の立ち上げたブログは一見の価値あり!!

私がよせたコメントが紹介されていましたのでトラックバックというのを
してみました。最後まで読むにはリンクをクリックしてください☆


ありがとうございました。色々な用事があるなか、当日来て下さったみなさまに心から感謝します。 数ヶ月前、母子避難つながりで実行委員長からカリーナ上映会のお話を聞き、ぜひお手伝いしたいと思いました。 「沖縄の人に原発事故やその影響のことを知ってもらう機会を作りたい。それにピッタリの映画がある。」 仕事をしながら一生懸命時間を作って頑張ってきた委員長の想...
カリーナの林檎 上映実行メンバーの思い



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地震で配管落下 続く場当たり体質 福島第1元作業員の「遺言」

2013.09.15 11:03|関連情報
■地震で配管落下 続く場当たり体質 福島第1元作業員の「遺言」
(2013/9/11 07:10 神戸新聞NEXT)


  ***写真***
「俺は俺でじたばたして生きてみせる」と語っていた故木下聡さん=5月23日、福島県郡山市の自宅で

 東日本大震災から11日で2年半。節目の日を前に、福島第1原発事故発生時に1号機で働いていた一人の男性作業員が亡くなった。全身に転移したがんと、石綿(アスベスト)が原因とみられる肺線維症(じん肺)に侵されていた。男性は5月下旬、神戸新聞の取材に応じていた。事故後の東京電力の対応を批判し、「このまま日本各地で原発を再稼働すれば『安全神話』が復活するだけだ」と危機感をあらわにした。

 福島県郡山市で暮らしていた木下聡さん。原発の電気設備を専門にする技術者で、東電の3次下請けに当たる同県大熊町の会社に40年間勤め、昨秋に退社した。その直後、肺線維症と診断され、肺がんも判明。8月5日、65歳で亡くなった。

 男性は、原発事故の原因となった全電源喪失について、東電が地震の揺れとの関連を否定することに憤った。

 「地震発生時、老朽化が進んでいた無数の配管やトレーが天井からばさばさと落ちてきた。下敷きにならなかったのは奇跡。あれだけの破壊で『無事』なんてあり得ない」

 最近も、同原発では汚染水漏れやネズミの侵入による停電などが相次ぐ。場当たり的な体質は変わらない。「素人工事の結果だ。熟練作業員が線量オーバーで現場に入れなくなっており、同様の原発事故は今後も起きるだろう」と強調した。

 「簡単には死ねない。話せるうちに体験を伝えたい」と話していた男性。この時の取材が「遺言」となった。

(木村信行)


■東電のずさん体制糾弾 「現場体験、伝えなくては」
(2013/9/11 08:00 神戸新聞NEXT)


 福島第1原発事故が起きたとき、1号機にいた元作業員の木下聡さん(65)が亡くなった。「余命8カ月」と宣告されていた。「地震の影響と向き合わない東京電力は、何も変わっていない。私の経験をもっと伝えなくては」。そう語っていたが、帰らぬ人になった。

 地震直後、1号機の冷却装置「非常用復水器」は作動せず、メルトダウンの主因の一つとされる。木下さんは「現場にいた私たちに明確な指示があれば動かせた」と指摘。東電などの調査で、当直の社員が使い方を知らなかったことが判明しており「情けない。結局、すべてがメーカー任せだった」と憤った。

 稼働40年になる1号機の老朽化にも言及した。「重要器具は定期検査で交換するが、周辺の装置はそのまま。どんどん配管を増やし、防火剤を塗りつけるから、設備の重量は設計基準を大幅に超えていた」「建屋のコンクリートはずぶずぶでドライバーを当てると白い粉になった。鉄筋をモルタルで塗り固めるときも竹の棒で突っつくだけ。施工はひどいものだった」

 福島第1原発の全電源喪失と地震の関係について、事故後に設置された政府、東京電力の両事故調査委員会は「無関係」と否定する。しかし、木下さんは「内部はすさまじい破壊ぶりだった」と証言した。「解析が必要」と結論づけた民間事故調で委員長を務めた北沢宏一・前科学技術振興機構理事長は「地震の影響があり得るという前提で調査を継続しないと、国民の信頼は得られない」と指摘する。

 木下さんは原発事故の1カ月後、避難先の青森県から呼び戻され、1~4号機の電源車のケーブル敷設作業に従事した。

 木下さんの積算被ばく線量は40年間で96ミリシーベルト。このうち38ミリシーベルトは事故後の復旧作業で被ばくしていた。

 がんとの因果関係について「私はたばこを吸うし、100ミリシーベルト以下なら問題はない」と否定。肺線維症は、電気配線に粉末状のタルクを塗る作業でアスベストを吸引したのではないかと疑っていた。

 ただ、木下さんを支援していた福島県の労働関係者は「実際は長年、被ばく線量を低くごまかすため若い作業員の線量計を借りて現場に入った、と本人は言っていた。放射能と発がんの関係は否定できないのではないか」と話す。

(木村信行)

 〈原発作業員の放射線被ばく〉労働安全衛生法の規則は、被ばく線量の上限を通常時で1年間50ミリシーベルト、5年間で100ミリシーベルト、緊急時の作業では100ミリシーベルトと規定。労災認定基準は白血病が1年当たり5ミリシーベルト、胃がんは積算で100ミリシーベルトなど。肺がんの認定例はない。


■福島第一元作業員の「遺言」詳報 東電、信用できない
(2013/9/13 神戸新聞NEXT) 
 

 福島第一原発事故が起きたとき、1号機内部にいて、今年8月にがんで亡くなった元作業員の木下聡さん(65)の証言は次の通り。

 ‐事故当時の様子は

 あの日は午後から、1号機で定期検査のための足場を組む作業をしていた。1階には私と同僚の2人。4階に元請けと協力会社の4、5人がいた。

 最初の揺れはそれほどでもなかった。だが2回目はすごかった。床にはいつくばった。

 配管は昔のアンカーボルトを使っているから、揺すられると隙間ができる。ああ、危ないと思ったら案の定、無数の配管やケーブルのトレーが天井からばさばさ落ちてきた。落ちてくるなんてもんじゃない。当たらなかったのが不思議。

 4階にいた人たちは水が大量にゴーと襲ってきたと言っていた。それが使用済み燃料プールからなのか、非常用復水器が壊れたからなのか、そのときは分からなかった。

 皆で集合して、1号機から脱出した。地震が起きてどれぐらいだったかな。必死だったからはっきりしないけど、10分ぐらいじゃないかな。

 途中の様子も恐ろしかった。タンクはぼこぼこ倒れてるし、潮が引いていて、これは津波が来ると思った。沖のテトラポットがむきだしになっていた。敷地内にある元請けの事務所に戻り、装備品を返して、まとまった班から解散になった。

 正門を出た。いつもなら浜側の道を通るが、陥没していたから、山側の道を行った。あのまま浜の道を通っていたら、津波にやられとった。

 東電は「全電源喪失と地震の揺れは無関係」と言っているが、そんなのあり得ない。謙虚に検証する姿勢がないと、安全神話が復活する。

 そもそも、運転開始から40年になる1号機の老朽化はすごかった。重要器具は定期検査で交換するが、周辺の装置はそのままだ。追加、追加でどんどん配管を増やし、耐火構造にするために防火剤を塗りつけるから、重量は半端じゃなかった。設計基準を大幅に超えていたはずだ。

 建屋のコンクリートも相当劣化していた。インパクトドライバーを当てると分かる。ずぶずぶと刺さって、粉は真っ白。鉄筋をモルタルで塗り固めるときもクレーンで流し込むだけ。本来はバイブレーターを使うが、竹の棒で突っつくだけ。施工はひどいものだった。だから水素爆発で粉々に吹き飛んだ。

 ‐東電への思いは

 ずっと世話になったが、今は言っていることの半分も信用できない。事故後の対応については新聞をずっと切り抜いている。「4号機の建屋、問題なし」という記事があるが、そんなのうそっぱちだ。あれだけ揺れて「問題なし」だなんて。

 事故後の対応は全てメーカー任せだった。正常に作動していればメルトダウンを防げた可能性がある非常用復水器(緊急時に原子炉の蒸気で冷却)も、当直の社員は使い方を知らなかったって言うんだから。当直の人は、中央制御室の操作はできても、せっかくの冷却装置を使えない。訓練もしていなかったって言うんだから、恐ろしい話だ。現場にいた私らに明確な指示があれば、対応できたはずなのに。

 3月には仮設の配電盤にネズミが入って停電する事故があった。侵入を防ぐ初歩的な施工ができていない。熟練した作業員が線量オーバーで入れなくなっているから。今後も事故は起きるだろう。

 人生のほとんどを原発に捧げてきたのに、情けない。のんびり暮らそうとした途端、病気が分かった。体力は元気なときの10分の1になって、ペンも持てなくなった。

 だけど、簡単には死ねない。納得できない。俺は俺で、じたばたして生きてみせる。

(聞き手・木村信行)

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地震で配管落下 続く場当たり体質 福島第1元作業員の「遺言」

2013.09.14 01:07|関連情報
■地震で配管落下 続く場当たり体質 福島第1元作業員の「遺言」
(神戸新聞 2013/9/11 )


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「俺は俺でじたばたして生きてみせる」と語っていた故木下聡さん=5月23日、福島県郡山市の自宅で

 東日本大震災から11日で2年半。節目の日を前に、福島第1原発事故発生時に1号機で働いていた一人の男性作業員が亡くなった。全身に転移したがんと、石綿(アスベスト)が原因とみられる肺線維症(じん肺)に侵されていた。男性は5月下旬、神戸新聞の取材に応じていた。事故後の東京電力の対応を批判し、「このまま日本各地で原発を再稼働すれば『安全神話』が復活するだけだ」と危機感をあらわにした。

 福島県郡山市で暮らしていた木下聡さん。原発の電気設備を専門にする技術者で、東電の3次下請けに当たる同県大熊町の会社に40年間勤め、昨秋に退社した。その直後、肺線維症と診断され、肺がんも判明。8月5日、65歳で亡くなった。

 男性は、原発事故の原因となった全電源喪失について、東電が地震の揺れとの関連を否定することに憤った。

 「地震発生時、老朽化が進んでいた無数の配管やトレーが天井からばさばさと落ちてきた。下敷きにならなかったのは奇跡。あれだけの破壊で『無事』なんてあり得ない」

 最近も、同原発では汚染水漏れやネズミの侵入による停電などが相次ぐ。場当たり的な体質は変わらない。「素人工事の結果だ。熟練作業員が線量オーバーで現場に入れなくなっており、同様の原発事故は今後も起きるだろう」と強調した。

 「簡単には死ねない。話せるうちに体験を伝えたい」と話していた男性。この時の取材が「遺言」となった。

(木村信行)


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福島地裁に2次提訴 原発訴訟原告団 2000人規模で責任追及

2013.09.13 10:11|なりわい訴訟報道
■福島地裁に2次提訴 原発訴訟原告団 2000人規模で責任追及
(福島民報 2013/09/11)


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 東京電力福島第一原発事故による被災者が国と東電に対し慰謝料などを求めて提訴した「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団は10日、福島地裁に二次提訴した。二次提訴に加わった原告は1159人で、一次提訴と合わせて原告数は1959人となった。国と東電の責任を追及する集団訴訟では最大規模だという。

 原告側の弁護団によると、二次提訴の原告は原発事故当時、本県をはじめ宮城、茨城の両県に住んでいた90歳からゼロ歳までの被災者。原告側は国と東電に原発事故前の放射線量に戻すことや1人当たり月額5万円の慰謝料を求めている。

 提訴に先立ち、原告団は福島市内のホテルで記者会見した。南相馬市小高区の団体職員横山真由美さん(43)は「東電と国は、お互いが原発事故の責任を押し付け合っているだけ。被災者救済を進めたいと思い、原告に加わった」と語った。また、弁護団は今後、原告を募り、三次提訴を行う方針。



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原発事故避難者らが集団提訴 138人、横浜や群馬で

2013.09.12 00:11|ほかの訴訟
■原発事故避難者らが集団提訴 138人、横浜や群馬で
(2013/09/11 共同通信)



 東京電力福島第1原発事故による福島県から神奈川県と群馬県などへの避難者ら計48世帯138人が事故発生から2年半の11日、国と東電に計約21億円の損害賠償を求める集団訴訟を、横浜、前橋両地裁に起こした。

 訴状では、東電は地震と津波で事故が想定できたのに対策を取らず、国は東電への規制を怠ったと主張。避難生活を余儀なくされた慰謝料などを求めている。

 神奈川県では、17世帯44人が福島での生活を失った慰謝料として1人当たり2千万円など計11億円を請求。

 群馬県では31世帯94人が1人当たり1100万円、計約10億円を請求。


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原発事故「全員不起訴」納得できない

2013.09.11 08:49|ほかの訴訟
■原発事故 「全員不起訴」納得できない
(佐賀新聞 2013年09月11日)



 東京電力福島第1原発事故では刑事責任を問えない-。業務上過失致死傷容疑などで告訴・告発された東電関係者と菅直人元首相ら政府首脳、旧原子力安全委員会などの政府関係者ら約40人全員を、東京地検が不起訴処分にした。あれだけの事故でありながら、「誰も罰せられない」では到底納得できない。

 告発側は不服として検察審査会に審査を申し立てる。陸山会事件(無罪確定)や尼崎JR脱線事故など、市民の判断で「強制起訴」になった例もある。捜査の在り方に厳しい目が向けられよう。

 福島県民ら約1万4700人による「福島原発告訴団」などが告訴・告発していた。安全対策を怠って放射性物質を放出させる事故を引き起こし、周辺住民の避難を遅らせて入院患者を死亡させたり、多数の住民を被ばくさせたりした、などと主張していた。

 いくつもの告訴・告発のうち、業務上過失致死容疑を中心に捜査を進めた。事故などが予想できたのに防止策を取らず、放置した結果、人を死傷させたという犯罪だ。事故を予見できたかどうか、回避手段があったのに怠ったかどうかの立証が必要だった。

 告訴・告発では、2002年には三陸沖から房総沖にかけて明治三陸地震並みの津波地震が発生する可能性が報告され、08年には東電が福島第1原発で想定される津波を最大15・7メートルと試算していた、と指摘していた。
 検察当局は東京、福島両地検に専従捜査班を設置し、東電中枢部だけではなく、地震の研究者にも聴取を重ねてきた。その結果、「試算通りに襲来を予想するのは極めて難しい」と結論付けた。

 事故を「想定外」とする釈明を認めた格好だ。実際には試算の最大値に近い津波が来ており、危険性の認識が全くなかったわけではなかろう。

 これまでに政府、国会、民間、東電の四つの調査委員会が分厚い報告書をまとめている。国会事故調は「事故は自然災害ではなく、明らかに人災だった」と指摘したが、検察は家宅捜索などの強制捜査の権限を行使することもなかった。告発側は強制捜査で「隠れた証拠」の発見につながると期待していた。

 ほかにも不満はある。告訴団は昨年6月、福島地検に告訴状を提出している。仮に不起訴処分になっても福島検察審査会で強制起訴につなげる狙いがあったからだ。だが、福島地検が処分直前に東京地検に移送したことで、東京都民による審査になったとみられる。被災地の県民感情を避ける意図があったと疑われても仕方がない。
 今後は検審の行方次第だが、それでも「強制起訴」の可能性はあるだろう。

 告訴団の「事故の責任を問うことが再生の第一歩」という訴えは理解できる。だが一方で、個人の責任に帰してしまうと、企業の体質や構造に潜む問題が隠れてしまう恐れもある。事故当時の責任者が訴えられているが、安全神話にあぐらをかいてきた構造は数十年と続いてきた。

 企業活動の中で起きた事故の責任は企業が負うべきだろう。しかし、刑法上の犯罪は個人の刑事責任しか問えない。罰金刑ではなく、個人の懲役刑に値するような刑罰の導入も含めて、企業の刑事責任を問う仕組みが考えられていい。

(宮崎勝)


■検察 原発事故「全員不起訴」の姑息なタイミング
 (日刊ゲンダイ2013/9/12)


   “お祭り”に便乗し目くらまし

うっかりニュースを見落としていた国民も多いのではないか――。

福島第1原発事故をめぐって、告訴・告発されていた東電の旧経営陣や菅元首相など40人余りが全員、不起訴処分となった一件だ。

汚染水問題が深刻を極め、事故の元凶となった42人が起訴されるかどうかは、日本中の関心を集めていた重大ニュースだった。ところが、検察はとんでもないタイミングで不起訴処分を発表し、まんまと目くらましに成功したのである。大手メディアの司法記者がこう言う。

「検察が『不起訴』を発表したのは9日、東京五輪が決定した翌日のことでした。日本中がお祝いムード一色で、新聞もテレビも五輪関連ニュースで埋め尽くされていた。国を挙げたお祭り騒ぎで、不起訴のニュースは完全にかき消されてしまったのです。おまけに、この日は休刊日。各新聞社は、あふれるほどの五輪記事を夕刊用に準備していました」

検察は夕刊に間に合うかどうかのギリギリのタイミングである、午後1時30分ごろに発表をぶつけてきたという。

「結局、夕刊に掲載できなかった新聞もあり、翌朝の各紙の扱いもバラバラ。全国紙が足並みを揃え、『不起訴』を大きく取り上げる事態には至らなかった。検察はこうなることはすべてお見通しで、都合の悪い発表をこっそり五輪騒ぎに合わせてきたのです。東電本社を家宅捜索せずに不起訴とした検察は、国民から批判されることを恐れていました」
(前出の司法記者)

検察は過去にもメディアを巧みに利用し、時には弱みにつけ込んで情報操作を行ってきた。大マスコミは性懲りもなく、検察の悪知恵に加担したことになる。国民もつくづくバカにされたものだ。


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IOC総会で「健康問題は『将来も』まったく問題ない」と言い切った安倍首相

2013.09.09 10:44|関連情報
■IOC総会で「健康問題は『将来も』まったく問題ない」と言い切った安倍首相

武田 砂鉄 フリーライター
2013年9月8日 9時15分


※元記事リンク
http://bylines.news.yahoo.co.jp/takedasatetsu/20130908-00027934/



小学生は「宿題は明日やる」と言うが、安倍首相は「そもそも宿題はありません」と言ったのだ。

猪瀬直樹東京都知事は、東京五輪開催が決定した後のインタビューで「これで希望を作ることができる」と紅潮した顔で答えた。招致におけるメインスローガンは、「今、ニッポンにはこの夢の力が必要だ」だった。
必要とされていた夢がこうして手に入り、これで希望が作れるのだと言う。あまりにも浮ついてはいないか。投票直前の安倍首相のスピーチも含めた上で皮肉めいた言い方をすれば、欲しかった希望は、「国民の希望」ではなく「原発に対する希望的観測」だったのではないか。

投票が始まる直前に新聞受けに差し込まれた朝刊を引っこ抜いて、日本に五輪を行なう資格などないのではと根から疑った。進む投票を横目で見つつ、IOC総会での最後のプレゼン&質疑応答で放たれた安倍首相の発言要旨にうなだれた。

福島第一原発での汚染水漏れに対して、「状況はコントロールされている。決して東京にダメージを与えるようなことを許したりはしない」(9月8日・朝日新聞朝刊)とした。4日の会見で招致委員会の竹田恒和理事長が「東京は水、食物、空気についても非常に安全なレベル」「福島とは250キロ離れている」(9月7日・東京新聞朝刊)と、「中央が良ければ」という信じ難い考えを漏らしたが、7年後の大きなパーティの準備に明け暮れるあまり、目の前に山積した課題を放ってしまった。宿題をサボって遊びに行く小学生でもあってもそれなりに宿題のことをプレッシャーにしながら遊んでいるはずだが、この方々には、そういった後ろめたさがない。小学生は「宿題は明日やる」と言うが、この人たちは「そもそも宿題はありません」と言ったのだ。子どもじみている、と書いたら、子どもに失礼だ。

失われた希望を元に戻さずに、新しく希望を作ろうという。非道ではないか。

国際原子力事象評価尺度(INES)の暫定評価を、「レベル1(逸脱)」から「レベル3(重大な異常事象)」に引き上げられた経緯のなかで、今現在の汚染水漏れを「状況はコントロールされている」と断言してしまう異様さをIOCの委員たちが最終的に察知できなかったのは残念だが、そもそもIOCは国際機関ではないし収入源の安定を最優先する組織だから、この汚染漏れの実態がどこまで最終的な判断基準として問われたかは分からない。

それにしても、目の前にある重大な事実を、「夢」「希望」という(現時点では)空疎なメッセージで覆い被せようとする働きかけに飲み込まれてはいけない。たったの2年半前に、経済優先のために進めてきた国策によって、個人がすさまじく軽視されたことを実感したばかりではないか。東京五輪が開催されれば数十万人が海外から日本にやってくる。それによる経済効果も期待される、財界の期待も膨らむ。その数十万人の一方で、福島県民は今でも約15万人が避難をしている。失われた希望を元に戻さずに、新しく希望を作ろうという。これって本当に、非道ではないか。物事には、順番がある。その順番を完全に誤っている。

「直ちに人体や健康に影響はない」と「健康問題は今までも現在も将来も、まったく問題ない」
「汚染水による影響は福島第一原発の港湾内の0.3平方キロメートル範囲内で完全にブロックされている」「健康問題は今までも現在も将来も、まったく問題ない」、この安倍首相の発言は極めて重い。安倍首相がこの場で「完全に」「まったく」と断定したことを絶対に覚えておくべきだし、とりわけ健康問題について「将来も」まったく問題ない、としたことについて、その論拠の明示を求めなければならない。

原発事故発生直後、当時の官房長官であった枝野幸男は「直ちに人体や健康に影響はない」と繰り返した。「じゃあ将来は?」という問いには答えが用意できなかったのだ。今回、安倍首相は「健康問題は将来も、まったく問題ない」と言い切った。そう言い切れる理由はどこにあるのか。直ちに明示をすべきだ。

「健康問題は今までも現在も将来も、まったく問題ない」とした後に、安倍首相はこう続けている。「完全に問題のないものにするために、抜本解決に向けたプログラムを私が責任をもって決定し、すでに着手している」。現在着手しているプログラムは、「完全に問題のないものにするため」のもの。となれば、その前に発言した、「まったく問題ない」は早々に崩れる。ヘッドラインだけではなく事実を見てほしいと安倍首相は言うが、そちらのお粗末なヘッドラインを正すのが先ではないのか。

経済と夢と希望が巨大なスピーカーで連呼されたとき、悲痛で切実な声は届かなくなる。
いざ開催が決定すると、五輪と福島を絡めて冷静に発言することに、「こうして皆が喜んでいる時になんで水をさすのか」という雰囲気が立ちこめるのだろう。そして、(だからこそ)「今、ニッポンにはこの夢の力が必要だ」というスロガーンが巧妙に声高に動き出す。これで経済が活性化される、という言葉は、かつて地方に原発を量産したときに放たれた、これで地域が潤うんだからいいじゃないですかと、同義だ。あの時は起きるかもしれない事故に目を向けさせないようにしたわけだが、今回は起きてしまった事故に目を向けさせないようにしてみせたわけだ。こうして、経済と夢と希望が巨大なスピーカーで連呼されたとき、悲痛で切実な声は届かなくなる。

もう一度繰り返す。小学生は「宿題は明日やる」と言うが、この人たちは「宿題はありません」と言ったのだ。7年後の五輪開催は確かにめでたいが、まずは、その希望のために大きな宿題を揉み消そうとする非道に厳しい目を向けなければいけない。


武田 砂鉄
フリーライター。「CINRA.NET」にて、「フジワラノリ化論」 「コンプレックス文化論」を連載。雑誌「beatleg」「STRANGE DAYS」「TRASH UP!!」などでも執筆中。 ここでは、時事・芸能を中心に、見過ごしがちな違和感をわざわざ 書き留める。
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岩上安身による泉田裕彦新潟県知事インタビュー

2013.09.08 23:14|関連情報
■岩上安身による泉田裕彦新潟県知事インタビュー
(2013/09/07 インディペンデント ウェブ ジャーナル)



「福島ではどこが問題だったのか、社会的な意思決定、制度の問題も明らかにした上で改善しないと、我々人類の子孫は生存の危機に直面する」



「中越沖地震を経験して、歴史に恥じない決断をしたいという経緯がある」

 新潟県柏崎刈羽原発の再稼働問題で、東京電力の安全審査申請について了解しない方針を貫き、その発言が関心を集めている泉田裕彦新潟県知事へ7日、岩上安身がインタビューを行い、福島第一原発事故を始め、2007年の新潟県中越沖地震の際の対応や、原子力行政のあり方について、詳しくお話をうかがった。


 2007年の中越沖地震では、最大1.5メートルが地盤沈下し、これにより変圧器がショートして火災事故が起きた。事故の教訓から、泉田知事は「建屋とフィルターベントの施設を一体化させてほしい」と要請しているが、これに関して規制委員会からの説明はないままだという。また、地震の影響でホットラインがつながらなくなったことを受け、周囲に止められながらも「ここで黙ったら人類に対する犯罪だと思った」として免震重要棟を作り、3.11の半年前には福島にもできたことで、最悪の事態を免れたことを吐露。「もしその時に作っていなかったら、東京には人が住めなくなっていたかもしれない」と語った。

 福島第一原発事故の本質について、泉田知事は、「津波、電源喪失はきっかけでしかない。(本質は)冷却機能の喪失」だとし、「止める、冷やす、閉じ込める、これが本質論」だと解説。これに関連して、アメリカでは原発事故が起きた際、軍が2時間で駆けつけて冷却を行う体制が整っていると指摘した。しかし、これに対して日本の規制基準は、「原発の性能基準だけになっている。いざ、事故が起きた時に対応する仕組みがない」と、規制基準が安全性を高めるための基準になっていないことを批判。「事故が起きたらどうするのかを全く決めないで『安全だ』と言う状況で、(東電が)責任を果たせるのか極めて疑問」だと不信感をあらわにした。

 原子力規制委員会設置法4条2項には、「関係行政機関の長に対し、原子力利用における安全の確保に関する事項について勧告し」とあることから、泉田知事は「規制委員会は政府に勧告できる。なぜ事故が起きたのかを追求するのは規制委員会のはず。田中委員長にはちゃんと答えてもらいたい。答えないのは原子力ムラとつながっているからでは」と疑念を示した。加えて、「原因が何だったか分からない。みんな悪かったねでは済まない。メルトダウンについて、誰が嘘をつけと言ったのか、東電は説明する必要がある」と語気を強め、「誰も責任を取らない、真実も言わない、原因もうやむや。日本の制度自体を見直し、刑事罰を問うて積極的にやっていくことも必要ではないか。福島では何があったのか、どこが問題だったのか、社会的な意思決定、制度の問題も明らかにした上で改善しないと、我々人類の子孫は生存の危機に直面する」と警鐘を鳴らした。

 泉田知事はさらに、安全対策をする重要な根拠として、「日本のプラントを(海外に)輸出して事故が起きたときに、日本が補償する仕組みになっている。使用済み核燃料もどうするのか、これからは引き取ることが前提の契約になるはず」と指摘し、「後世にツケが残ることになる。目の前の電気料金のことが心配なら破綻処理すればいい」と主張した。

 「原子力行政のあり方は日本軍とよく似ている」との岩上の指摘には、「その通り」であるとして、「日本の意思決定の問題。一億総懺悔ではない。責任者はいる」と、日本の体質を厳しく断じた。岩上の「秘密保全法など、情報が開示されない社会になっていくのでは」という問いには、「秘密だから原因を説明しなくていいということにはならない」とし、アメリカのスペースシャトル事故では原因究明がされたことを挙げて、「軍事機密だから言えませんということにはならない」ことを紹介した。

 終盤、岩上が日本に原発が作られた背景を質問すると、泉田知事は「原発はアメリカの世界戦略。結果、原子力の平和利用として始まったが、核兵器展開のための副産物だった」と述べ、「日本が主権国家として意思決定をできているか、疑わしい」と、日本の意思決定能力の欠落にも言及。今後の議論として、「日本は事故の責任を現場に押し付けている。放射能の被害は全て住民にきてしまうことを考えた上で議論すべき」との見解を示した。

(IWJ・安斎さや香)



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原発事故との因果関係は? 福島で増え続ける子供の甲状腺がんの実態

2013.09.08 21:03|被曝・賠償・医療問題
■原発事故との因果関係は? 福島で増え続ける子供の甲状腺がんの実態
(週プレNEWS 2013年9月5日)



福島で甲状腺がんと診断される子供が増え続けている―。

福島県では、福島第一原発事故による放射能被曝の影響を調べる「県民健康管理調査」が、原発事故発生当時18歳以下だった子供たちを対象に行なわれている。

この調査では、子供ののどにエコーを当てて甲状腺に結節(しこり)やのう胞(のうほう)(袋状に包まれた液体)などの異変がないかを調べる甲状腺検査が行なわれており、検査結果は定期的に発表されている。

8月20日、福島市で開かれた県民健康管理調査検討委員会の席で2012年度の検査結果の中間報告がされ、前回6月には12人だった甲状腺がんと確定診断された子供の数が、今回、新たに6人増えて計18人になってしまった。

この人数が意味するものは、いったいなんなのか。「ふくしま集団疎開裁判」の弁護人を務める弁護士の井戸謙一氏がこう話す。

「子供の甲状腺がんの罹患(りかん)率は、100万人に1人といわれています。ですが、福島県の人口が約200万人、そのうち今回の調査の対象となっている子供たちは約36万人です。これだけ見ても明らかに人数が多く、何か異変が起きていると判断するのが普通の考え方ではないでしょうか」

ところが、検討委員会の席上で、調査の主体となっている福島県立医大の鈴木眞一教授は、甲状腺がんはゆっくり大きくなるのが特徴であり、診断確定した人のがんの大きさから、「2、3年以内にできたものではないと考えられる」と話し、これまで一貫して原発事故と18人の甲状腺がんとの関連を否定している。

「県民の健康への不安解消」を目的に掲げる県民健康管理調査だが、子を持つ母親たちからはその調査の進め方に疑問の声が上がっている。

「検査を受けても、その場では一切、検査結果を教えてくれないんです。しばらくして2次検査の必要があるかどうかの通知が送られてくるだけ。一般の医療機関で甲状腺の検査を受けると、例えば、しこりがあった場合には、その場で大きさも教えてくれるのに」(福島市在住の2児の母)

前出の井戸弁護士は、調査結果報告そのものにも不信感を募らせている。

「今回は2012年度の調査結果の中間報告が出たわけですが、これによると、2次検査が必要だと言われた子供が953人いて、そのうち『悪性ないし悪性疑い』が30人と発表しています。しかし、調査報告書の資料を詳しく見てみると、953人の2次検査対象者のうち、実際に2次検査が終わっている子供は594人なんです。つまり、まだ2次検査を受けていない子供たちが359人もいるわけです。統計的に見ても、そのなかから『悪性ないし悪性疑い』は出ると考えられます」
しかし、検討委員会では、あたかも2次検査対象者全員が検査を終えたかのように発表していた。

では、いったいどれくらいの子供たちが甲状腺がんにかかっていると考えられるのだろうか。

「これまでの検査で『悪性ないし悪性疑い』があると診断された子供は12年度の30人と11年度の13人の合計で43人います。まだ2次検査が終わっていない子供のなかから、2次検査が終わった子供と同じ割合で甲状腺がんが出るとすれば、私の計算では79人となります。さらに、13年度の検査対象が約16万人いますから、すでに100人ぐらいの子供が甲状腺がんにかかっている可能性があると思います」(井戸氏)

100人……。でも、それは「悪性疑い」を含むわけですね。

「悪性疑いとありますが、腫瘍が悪性かどうかを最終的に判断する2次検査後の細胞診にかけると、これまで1例を除いて悪性、つまり、がんという結果が出ています。ですから、疑いとあっても、かなりの確率でがんという診断になると考えられます。8月20日に発表された18人というのは、2次検査後の細胞診まで終わった人数にすぎません」(井戸氏)

18人の子供が甲状腺がんにかかっているということが、すでにショッキングな事実であるのに、その数倍の子供たちに不幸な診断が下される可能性がある……。

この現実を福島の人たちはどう受け止めているのか。

「子供がいる親御さんでも、意識の高い人は危機感を持って受け止めていました。『ウチの子は今回はセーフだったけど、次はわからない』と。つい最近になって神戸に引っ越した家族もいます。その家のお父さんは移住に否定的だったのですが、子供への影響があるとわかって意を決したそうです。でも、『気にはなるけども、仕方ないから』という人も多い。特に50代、60代にもなると、『もうダメだばい』とあきらめていますよ」(郡山市在住の50代主婦)

もっと大きく騒がれてもいいはずの今回の調査結果報告だが、テレビや新聞での扱いは小さく、なかなか一般の目には留まらない。 注意を喚起するには、さらに大きな不幸が必要なのだろうか。

(取材・文/頓所直人)



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第2回口頭弁論期日のお知らせ

2013.09.08 17:14|なりわい訴訟について
『生業を返せ、地域を返せ!』福島原発事故原状回復訴訟の第2回の期日が
平成25年9月10日15:00(福島地方裁判所)に行われます。

『生業を返せ、地域を返せ!』福島原発事故被害原告団・弁護団は、
第2回期日にあわせて、下記の日程で模擬法廷・報告集会を行う予定です。


○13:00 あぶくま法律事務所前に集合

○13:30 裁判所へ行進(入廷及び模擬法廷会場に移動)
       (一般傍聴券の抽選は14:10頃からです)

○15:00 第2回口頭弁論期日&第2回模擬法廷*(第1回模擬法廷の様子)

○16:30 報告集会*


行進・模擬法廷・報告集会は、原告の方、原告以外の方、どなたでもご参加も大歓迎です。
お気軽にお越し下さい。

*模擬法廷・報告集会は、福島市音楽堂小ホール(福島市入江町1-1)で行います。

*詳細は生業弁護団Webサイトをご確認ください。
http://www.nariwaisoshou.jp/progress/2013year/entry-149.html



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自然科学雑誌【Nature】Editorialよりつよい不信感

2013.09.08 15:49|国際機関などの指針
2013年9月3日のNature のEditorialに福島原発からの汚染水漏洩への日本政府および東電の対応について、つよい不信感を表明する編集委員からのコメントが掲載された。


■日本語訳(内田樹)の転載:
http://blog.tatsuru.com/2013/09/06_1112.php

破壊された福島の原子力発電所から漏洩している放射性物質を含んだ流出水は、1986年ウクライナでのチェルノブイリ・メルトダウン以後世界最大の原子力事故の終わりがまだ見通せないことをはっきりと思い出させた。

2011年3月に福島原発に被害を与えた地震と津波の後、この地域を除染するための努力は今後長期にわたるものとなり、技術的にも困難であり、かつとほうもない費用を要するものであることが明らかとなった。

そして今またこの仕事が原発のオーナー、東京電力にはもう担いきれないものであることがあらわになったのである。

日本政府は9月3日、東電から除染作業を引き継ぐ意向を示したが、介入は遅きに失した。

事故から2年半、東電は福島の三基の破壊された原子炉内の核燃料の保護措置についての問題の本質と深刻さを認識していないことを繰り返し露呈してきた。

毎日およそ40万リットルの水がロッドの過熱を防ぐために原子炉心に注水されている。汚染された水が原子炉基礎部に漏水し、コンクリートの裂け目を通じて地下水と近隣の海水に拡がっていることを東電が認めたのはごく最近になってからである。

東電以外の機関による放射能被曝の測定は難しく、私たちが懸念するのは、この放射能洩れが人間の健康、環境および食物の安全性にどのような影響をもたらすことになるのかが不明だということである。

問題はそれにとどまらない。使用済みの冷却水を保存している1000の貯蔵庫があり、これらは浄化システムによる処理を経ているにもかかわらずトリチウムやその他の有害な放射性核種を含んでいる。漏洩はこのシステムがいつ爆発するかわからない時限爆弾(laxly guarded time bomb)だということを明らかにした。

ゴムで封印されたパイプや貯蔵タンクが漏水を引き起こすことは誰でも知っていることである。東電が漏水を検知する定期点検を信頼していたというのは無責任とは言わぬまでも不注意のそしりは免れ得ない。(careless, if not irresponsible)

(・・・)

政府の過去の対応と情報政策から判断する限り、日本政府も、東電と同じく、この状況を制御し、パブリックに対して情報を開示する能力がもうないのではないかという疑念を抱かせる。(Given the government's past actions and information policies, one might doubt whether it would be any more competent than TEPCO at managing the situation and communicating it to the public)

週明けに、漏水しているタンク付近の放射線量は最初に報告された数値の18倍であることがわかった。漏水は当初ただの「異常」とされたが、のちに真性の危機(a genuine crisis)であることがわかったのである。

日本は国際的な専門家に支援のための助言を求めるべきときを迎えている。米国、ロシア、フランス、英国などは核エンジニアリング、除染および放射線の健康被害についてのノウハウを持っており、日本の役に立つはずである。
国際的な研究と除染のための連携はモニタリングと危機管理の有用性と有効性についての粉々に打ち砕かれた信頼(shattered public trust)を回復するための一助となるであろう。

漏水が最も大きな影響を及ぼすのは福島沖とそこから拡がる太平洋への影響である。この影響については精密なモニターがなされなければならない。

日米の科学者によって2010年と2011年に行われたアセスメントでは二つの重大な問題が答えられぬまま残った。どれだけの放射能が海洋に浸入しているのか?原発事故以後長い時間が経ったにも拘わらずいくつかの種において高いレベルの放射能が検知されているわけだが、問題の地域の魚介類の消費がいつ可能になるのか?漏水によって、これらの問いへの答えることが喫緊の課題となっている。

(・・・)

安倍晋三首相と彼の政府は科学研究支援を約束した。彼らには情報を集め、それを共有することを通じて世界中の研究者を激励し、支援する義務がある。チェルノブイリでは科学者たちは原発事故後に何が起きるかについて研究する機会を逸した。福島ではせめてそれだけでも成し遂げたい。


■別の日本語訳(フルカワヨウコ)の転載:
http://yokofurukawa.tumblr.com/post/60466011377/9-5-nuclear-error

Nature.com 9/5/2013

日本は、海外の専門家の助けを受け入れて、福島問題を調査し、危機の軽減に努めるべきだ

放射性のある汚染水が壊れた福島第一原子力発電所から漏洩している、という事実は、この、チェルノブイリ以来最悪の核事故である福島の危機が、まだその真っ最中である、ということを改めて確認させてくれます。2011年3月の地震と津波で福島第一原子力発電所が崩壊して以来、地域の環境を浄化していくにはたくさんの時間とお金がかかる、ということはわかってきていましたが、ここに来て、この作業はTEPCOには手に負えない程大きなものである、ということが明らかになりました。2013年9月3日に、日本政府から、浄化作業はTEPCOではなく政府が先頭になって行うことになった、という発表がありました。でもこの介入はもっと以前に行われるべきであったでしょう。

原子力事故から2年半、TEPCOは、三機の破壊された原子炉での核燃料の貯蔵タンクで起こる問題の原因とその深刻さを、認識できていない、ということが何度もありました。現在一日あたり約40万リットルの水が、核燃料の温度を管理するために原子炉に注入されています。TEPCOは、最近になって初めて、この冷却に使われた、放射線で汚染された水のいくらかが、コンクリートの割れ目から原子炉の地下室に流れ込んで、更にそこから地下水や隣接する海洋に漏洩している、という事実を認めました。外部(の中立)団体などによる被ばく状況の測定はほとんど実施されていません。この汚染水の漏洩が人体、周辺環境、そして農産海産物に与える影響がほとんどわかっていない、というのは問題です。しかも、問題はそれだけではありません。今現在、1,000機近くの使用済み冷却水貯蔵タンクがあるわけですが、これらに保存されてる水は、浄化装置を一度通しているにもかかわらず、トリチウムなどの有害な放射性核種で汚染されています。今回の漏洩で、この貯蔵システムは、管理の行き届いていない時限爆弾のようなものだ、ということがわかってきました。

ゴムで閉じてある配管や貯水タンクが漏れやすい、というのは誰でも知っていることです。TEPCOが漏れの予防を定期検査だけに頼っていたのは、もし無責任だ、と責めるのは言い過ぎだとしても、ぞんざいであった、とは確実に言えるでしょう。今回の漏れへの対応策として、TEPCOのプランがただ単にもっと多くのセンサーを配置したり、安全弁を増設する、という応急処置にとどまっている、ということ自体が、この汚染水のタンクがもともとその場しのぎで設置されたものだ、ということを物語っています。そして、現在も、続々と溜まってくる汚染水を最終的にどうするのか、ということに対しての結論は出ていません。今年の前半に出てきた、汚染水を海洋に廃棄する、という提案書は、案の定、地元の漁業者からの強い反対にあっています。

日本政府の今までの対応や情報公開(のお粗末さ)の前例から考えると、日本政府がこの事態の収拾を、TEPCOよりも上手くやっていけるのか、そして事態の経過をTEPCOよりも上手に一般市民に伝えていけるのか、というのは疑問として残ります。この週末、漏洩しているタンクの周囲の放射線量は、当初の報告よりも18倍高かった、ということがわかりました。単なる「異常事態」として始まったはずの漏洩が、結果的には本物の危機となってしまったわけです。日本は、ここで海外の専門家に助けを求めるべきです。米国、ロシア、フランス、そして英国などの各国は、原子力工学、浄化、そして放射線が人体に及ぼす影響などに精通した専門家がいます。これらの専門家は日本の助けになることが出来るでしょう。研究と環境再生を、国際的な協力の下で進めていくことで、一般市民の、事態の調査と危機回避に対する不信感を和らげていくことが出来るでしょう。

この汚染水の漏洩で一番重要な影響を受けるのは、福島沖の海洋と、そして太平洋です。これらの地域はしっかりと調査監視していかなければなりません。2011年と2012年に日本と米国の研究者が共同で行った調査の後、二つの重要な疑問が明らかになりました。一つ目は、どれだけの放射能が現在まだ海洋に漏洩しているのか、ということ。そして二つ目は、いまだに海洋生物の種類によってはかなり高い放射線量が計測されていることを考えると、汚染地域からの海産物が、消費しても安全なレベルになるにはあとどれくらいの時間がかかるか、ということです。汚染水の漏洩、という事実で、この二つの問題に対する答えを見出すことが、さらに重要な課題になって来ました。

今回の漏洩の環境汚染にたいしての影響を正確に査定するためには、科学者は海洋の食物連鎖系をサンプリングして、全ての半減期の長い原子核種(特にセシウム137、ストロンチウム90とプルトニウム239)について分析する必要があります。そして、科学者は、汚染がどこから来ているのか、を知る必要がありますし、原子核種が地下水、堆積物、そして海流を媒介にしてどう拡散していくか、を研究する必要があります。現在の首長である安倍晋三と彼が率いる政府は、科学の振興に力を入れる、ということを約束しています。彼らは、世界中からの研究者がデータを集め、解析し、シェアできるように、サポート体制をととのえるべきです。チェルノブイリでは、事故後にそれを研究に利用して、われわれの原子力や環境についての理解を深めていく、という機会は持てませんでした。少なくとも福島では、まだ遅くはありません。この機会に、事故後の研究を推進していくことができるはずです。



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311に福島原発で作業していた方の体験談

2013.09.08 14:50|原告の想い
311に福島原発で作業していた方の体験談を伺う機会がありました。
「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟の原告にも加わっている方です。
お話の内容をまとめてみました。




「鉄塔が倒れるぞーーーー!!」

2011年3月11日、私は福島第一原発の2号機近くにいた。

各建屋ごとにある鉄塔が、地震で大きく左右に揺れ、どこに倒れるか分からないから
逃げなければ、と逃げようとしたがあまりの揺れで四つん這いになるしかなかった。

少し揺れが収まって周囲を見渡すと、そうじを始める者、ただウロウロする者、
とにかく全員がパニック状態になっていた。

ふだん上がってないところから煙が上がっているのが見えた。

「放射能かもしれないぞ!!」

「いや、あれは水蒸気だから大丈夫」

「逃げるぞ!!」

「まだ仕事がありますから...」

「とにかく逃げるぞ!」

とりもなおさず自分の車に乗り込んだ。


自分の感覚では、原発で働く人間の2/3くらいは安全神話を信じている。
自分のように放射能が危ない、と分かって仕事をしているのは1/3くらい。


まあ、「大丈夫」と信じていないと働けない現場ではある。


4号機が定期点検中だったので各建屋のまわりにはトラックや車がいっぱいで、
2号機3号機の間もトレーラーが斜めにあって道をふさいでいた。気が動転した
運転手が戻ってきて移動してくれ、なんとか車で正門から出ることが出来た。


正門を出た瞬間、地震の影響を目の当たりにして度肝を抜かれた。
原発内は建屋も形を保っていたし、それほどでもなかったからだ。

近くの沼に車が沈み、道路に大きなヒビ。
やがて真っ暗になって雷が鳴り、本当にこの世の終わりかと思った。
そして5〜6分で晴れた。

とりあえず家に向かっている最中に妻から電話。
とにかく原発から逃げることに必死だったので、家族の安否とかそういう
ことも忘れていた。

「私は大丈夫。高いところに避難してる。」

「え?いま家に向かっているけど」

「何言ってるの、津波で家も会社も全部流されちゃったわよ!!」


ーーーそうか、津波か。


海抜ゼロの自分の部落は全部流されてしまっていた。
あとで分かったことだが65世帯のうち20名が命を落としていた。
避難を呼びかける消防車ごと流されてしまった消防団員もいた。

妻は、ふだん仕事もせずに釣りをしている男が海の異常に気づき、
一軒一軒まわって危険を知らせてくれたため逃げることができた。
この釣り人は多くの人の命を救った。


その夜は避難所で過ごした。

原発の話は誰もしていない。

誰もが食べ物やガソリンの心配、家族の安否に気をもみパニック状態だった。
延々と続く小さな余震は朝まで続き、たまに震度3〜4がくるという感じだった。
まるで船の上にいるみたいだった。


翌日、連絡のついた子供と合流するために川俣町の避難所に向かった。
途中、浪江町の避難風景に遭遇した。


まるで映画のようだった。


紙袋2〜3袋を下げた着の身着のままの住民たちが、防護服を着た人に誘導され
大型バスに乗り込んでいる。1号機が爆発する前のことだから、もう放射能もれ
が分かっていたのかもしれない。

川俣町の避難所は大きな体育館でとても寒かった。
自分は車で寝たがもうガソリンが一目盛りしかなく、エンジンはかけられなかった。
ここで2晩過ごし、3日目に知人が声をかけてくれたので東京に避難することに
なった。

この時、自営業で従業員に給料を払ったばかりで所持金20〜30万円。
家も会社も流され仕事を失ったも同然だった。とたんに生活に行き詰まった。

東京で一ヶ月ほど働いたあと、妻の知り合いのすすめで沖縄に行こうということ
が決まった。公的支援もあり、いつまでも知人の世話になるわけにもいかなかった
ので行く事にした。


沖縄に来て半年間は、お金もなく希望もなく絶望感にうちひしがれていた。


故郷からは、原発で下請け労働をしていた人が仮設住宅で躁うつ病に苦しんで
いる話が聞こえたきた。


「自分は原発で稼いで暮らしてた。
 その原発によって人々がこんなに苦しんでいる...」


という自責の念にかられるあまり病んでしまったという。


浪江町の消防団長は、救助をしている最中に撤収命令が出て助けられなかった命
があったという。全町民避難の命令が出たため、その誘導にあたらねばならなく
なったためだ。

海側が津波でやられていたため、避難は必然的に山側、つまりプルームの動きと
同じ北西方向となった。


スピーディを福島県が公表してくれていたら、
そのあとひと月半同じ場所にいた人たちは別の場所に
逃げられたのに、と今でも思う。



事故との因果関係は分からないが、地元の知り合いの元気だった奥さんがすい臓ガン
で2人死んだ。半年後と1年後。


福島県は事故後、一部の市町村を対象に健康検査を行っているが、福島県に行かな
いと受診できない。自分は住民票を移していないので毎月その知らせが来る。
検査のためだけに福島に行くなんてバカげだ話だ。
これだけ避難者が全国へちらばっているのに、理不尽なことだと思う。


東電は2〜3年前、津波に備え非常用電源を高いところに
移すべきという計画があったのにやらなかった。

津波の防波堤建設も見送った。



福島県にたくさん設置されたモニタリングポストの数値は、実際の半分しか表示
されない状態だというが、それでもそれなり高い数値が出ている。


とにかく福島では声を上げられない状態。

声を上げると自分たちが住めなくなるからだ。

だから、福島以外のところで、小さくても声を上げつづける
ことが必要だと思う。



声を出せば色々圧力がかかるかもしれないが、それに屈さない人が増えていくこと
が変化をもたらすだろう。


本来は、政府が巨額の費用を投入している除染ではなく、
大きな範囲で汚染の高い地域を閉鎖してそこに汚染を閉じ込め
危険じゃない地域を増やすべき。



高い汚染のある場所に帰還したがっているのは主にお年寄り。
お年寄りだけではコミュニティは成立しない。
行政が責任をもって新天地を提供しそこでの生活再建まで保障すべきだと自分は思う。


被害者であり加害者(原発推進だった)でもある方が、閉鎖した地域をどのように
使ったらいいか、立派な計画書を作っている。最終処分場だけでなく、花を植え、
原発作業員のためのしっかりした宿舎も整備する、という内容。
除染ではなくこういうことにお金を使ってほしい。


住民が帰還するための除染ではなく、人のいない地域をしっかり整備して汚染を
拡散しない、人をこれ以上被ばくさせないことが重要だと思う。


9月10日に福島地裁に行ってきます。色々情報交換してこようと思っています。

これからも、沖縄県へ避難されてきた方々や被災地域で今なお困難な生活を余儀
なくされている方々の生活再建に向けた支援活動に取り組んで行きたいと思います。

どうもありがとうございました。


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<検察当局>福島原発事故 菅元首相ら40人不起訴へ

2013.09.08 13:04|ほかの訴訟
<検察当局>福島原発事故 菅元首相ら40人不起訴へ
(毎日新聞 9月8日(日) 6時0分配信)

※東京オリンピック開催が決まった朝


 ◇「電源喪失、東電は予測困難」

 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷容疑などで告訴・告発された当時の東電幹部や政府関係者ら約40人について、検察当局は全員を不起訴にする方針を固めた模様だ。原発が津波で浸水して事故が起きることを具体的に予測するのは困難だったと判断したとみられる。

 被災者らに告訴・告発されていたのは、勝俣恒久前会長(73)ら当時の東電幹部や、事故対応に当たった菅直人元首相(66)ら政府関係者。第1原発には13メートル超の津波が到達し、電源が喪失して原子炉を冷却できなくなり、炉心溶融や水素爆発などで放射性物質が拡散した。

 関係者によると、東電は2008年、最大で15.7メートルの津波が想定されると試算しながら、防潮堤建設などの対策を取っていなかった。だが、検察当局が専門家から事情聴取したところ「福島沖で発生する地震・津波の科学的知見は定まっていなかった」との意見が大勢だった。東電の試算も乏しいデータに基づくもので、津波高も3メートル台から15.7メートルまで幅があったという。

 東電側が試算当時に意見を聞いたとされる東大地震研究所の佐竹健治教授は毎日新聞の取材に「(三陸沖から房総沖までの)日本海溝沿いの地震(の予測)は研究が進めば分かるかもしれないという不確定な状態だった。検察にもそう話した」と語った。

 一方、津波到達後の東電幹部や政府関係者らの対応について、検察当局は、原発内の放射線量が高く作業が困難で、放射性物質の拡散を回避するのは難しかったと判断。住民らの被ばくについても、「健康被害は科学的に立証されていない」として「傷害」とは認めない方針だ。



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震災関連死:福島県内で直接死上回る 避難生活疲れで

2013.09.08 03:45|被曝・賠償・医療問題
震災関連死:福島県内で直接死上回る 避難生活疲れで
(毎日新聞 2013年09月8日)


 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被災者の死亡例のうち、福島県内自治体が「震災関連死」と認定した死者数が8月末現在で1539人に上り、地震や津波による直接死者数1599人(県災害対策本部調べ)に迫っていることが、毎日新聞の調査で分かった。少なくとも109人について申請中であることも判明。近く直接死を上回るのは確実だ。

 長引く避難生活で体調が悪化したり、自殺に追い込まれたりするケースがあり、原発事故被害の深刻さが裏付けられた。

 関連死の審査会を設置しているか、今年3月末までに関連死を認定したケースがある福島県内25市町村を調べた。復興庁が公表した3月末の関連死者1383人から5カ月で156人が新たに増えたことになる。

 南相馬市が431人で最も多く、浪江町291人、富岡町190人−−の順だった。年代別では回答が得られた355人のうち、80歳代以上233人(65.6%)▽70歳代79人(22.3%)▽60歳代32人(9.0%)などで高齢者が多かった。

 死因については多くの市町村が「今後の審査に影響する」と回答を避けた。復興庁による昨年3月末のデータを基にした県内734人の原因調査では「避難所などの生活疲労」33.7%▽「避難所などへの移動中の疲労」29.5%▽「病院の機能停止による既往症の悪化」14.5%など。自殺は9人だった。

 宮城県では今年8月末現在で869人、岩手県は413人だった。関連死申請の相談を受けた経験がある馬奈木厳太郎弁護士は「原発事故による避難者数が多い上、将来の見通しも立たずにストレスがたまっている。今後も増える可能性がある」と指摘している。【蓬田正志、田原翔一】

 ◇ことば【震災関連死】

 建物倒壊による圧死や津波による水死など震災を直接の原因とする死亡ではなく、災害により長引く避難所生活の疲労や震災の精神的ショックなどで体調を崩して死亡したケースを指す。明確な基準はないが、遺族が申請して市町村などが震災との因果関係を認定する。東日本大震災では福島県の場合、申請の約8割が認定された。市町村と都道府県、国から最高で計500万円の災害弔慰金が支給される。


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第1回口頭弁論期日の報告

2013.09.04 12:56|なりわい訴訟について
※同日行われた「模擬法廷」における原告陳述の再現動画がこちらで見れます。
http://www.nariwaisoshou.jp/progress/2013year/entry-153.html

以下、生業弁護団の弁護士からの報告です。

=================================


「こうとうべんろん」とは、原告(わたしたち)と被告(国と東電)が、裁判官の前で、意見や主張をいいあう日時のことです。これは、公開の法廷で行われます。2013年3月11日に提訴した「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発原状回復訴訟の第1回目の期日が2013年7月16日に福島地方裁判所で行われました。

最初に訴状などの書類の確認を行った後、3人の原告と4人の弁護士の意見陳述(原告や弁護士が訴訟にあたって、被害や意見を述べること)が行われました。その後、今後の訴訟の進行などについて、以下のことが決まりました。 

・原告は、7月中に、今回の裁判は行政の問題であるので裁判を終了するべきであるとの国の主張に対して反論を行い、訴状の「国の責任」部分で東京電力に関係する部分をまとめること。

・国は、8月30日までに、訴状について認否(原告の主張について、認める・認めない・知らない、などの応答をすること)をしていない部分について、認否をすること。

・国は、9月6日までに、原告の提出した訴状や書面に対する質問・反論を行うこと。

・東京電力は、9月2日までに、原告のまとめた部分について追加の認否を行い、原告が東京電力に対して提出を求めている書面(東京電力の地震・津波に対するシュミレーションの資料など)を提出するかの返答をすること。
 
そのほか、原告は裁判を早めることを求めましたが、裁判所は当面は現在のスケジュール通り行うことになりました。
 
次回の裁判は、9月10日の15時からとなります。多くの方のご参加をお待ちしております。

法廷に集まったのは、10名の原告、15名の弁護団員、2名の応援弁士(馬奈木弁護士のお父さまと玄海原発差止訴訟の弁護団長である板井優弁護 士)、被告側の代理人20名、裁判官3名、傍聴に来た人たち、記者たちです。傍聴席は、満員でした。

事前の打ち合わせで、第1回期日では、原告3名の意見陳述、応援弁士2名を含む4名の原告代理人の意見陳述を行う予定になっていました。

しかし、こちらが事前に意見陳述の内容を提出したところ、先週、国側から、板井弁護士の意見陳述は、本件訴訟に関係ないから、させるべきではないという意見書が出されました。
これに対して、弁護団からは、すぐ反論書を提出しましたが、板井弁護士の意見陳述ができるかどうかが、まず第1回期日の冒頭のもりあがりどころになると予想されていました。

結局、裁判所は、国の意見をしりぞけて、板井弁護士の意見陳述を認めました。
行われた7名の方の意見陳述は、以下の通りです。



● 樽 川 和 也 さ ん(郡山支部)
・安全、安心な野菜作りに取り組んでいた父は、キャベツの出荷制限の連絡を受けた翌日、首を吊って亡くなりました

・ 事故後、土壌が汚染され、腐葉土からもビックリするほど高い線量が検出されています。土壌に近いところで作業をするので健康への影響も不安です。

・ 百姓にとって、土や環境は、命の次に大事なものです。放射能で汚された環境を元に戻してほしい。原発はなくさなければならない。それが私の願いです。


● 新 関 ま ゆ み さん(米沢支部)
・自宅の飯館村は計画的避難区域に指定。夫の実家の川俣町も線量が高く、子どもの健康への影響を考えて米沢市へ避難。夫は仕事の関係で避難できず、家族がバラバラになった。避難当初は避難したことを言えず隠していた。

・子どもから「お母さんの選択は正しかったと思う」と言われ、とても嬉しかった。

・避難した後ろめたさ、支出の増加、福島まで通う苦労、家族内の意見の相違、放射能によるストレス。安心して暮らせる環境を子供に残すのが、大人の役目。


● 中 島 孝 さ ん(相双支部)※原告団団長
・放射能の危険におびえることのない平穏な環境で生活をすることは、我々の最も基本的な権利です。

・原告団は、事故で多くの人が困難に直面したが、そのことから確かな教訓を得て大きな前進を遂げたと、世界的に評価されるようでありたいと考えています。 

・ 困難から脱却して未来を造ろうと努力する人びとの背中を押し、勇気を鼓舞する、熱意と正義にあふれる判決を!



◆ 渡 邊 純 弁 護 士(郡山)
・娘だけでも避難させようとしましたが、結局、断念しました。将来、娘がガンになるようなことがあれば、「娘と一緒にいたいという親のエゴのために、娘の命を危険にさらした」と後悔することになるだろ うと思い、暗澹たる思いを抱きました。

・被ばくに対する精神的な感受性は人それぞれであり、被害者の中にも深刻な葛藤や対立を生んでいます。自分や家族に、深刻な健康影響が出るかもしれないという不安は、忘れたいと思っても、いつも澱のように淀んでいます。


◆ 板 井 優 弁 護 士(熊本)
・被害救済を求める裁判と原発差止を求める裁判は、被害を根絶させるための車の両輪。

・ 原発は個別の企業だけでできるものではなく、国の政策が前提になっています。廃炉にするには国を被告にする必要があります。

・玄海原発訴訟に取り組む立場から本件訴訟に賛同します。原発から自由になろう!


◆ 馬 奈 木 昭 雄 弁 護 士 (福岡)
・ 福島において国・東電が行っていることは、すでに過去の水俣をはじめ、全国の公害害問題で行われたこと。かつて見た光景が繰り返されている。

・ 国と加害企業は加害の構造と被害の実態が明らかになることを妨害し、隠そうとします。それは、従来どおりの操業を今後も続けられるように 問題を解決すること、これまでどおりの利潤を将来にわたって確保し続けられるように解決したとみせたいから。彼らにとって解決とは、「被害者を黙らせる」こと。

・ 被害者である原告らは声を挙げています。人間としての尊厳の回復を求めて、まさしく公憤の声をあげているのです。


◆ 安 田 純 治 弁 護 士 (福島)
・住民らの様々な被害は、その一つ一つが個々の被害としてあるだけでなく、被害事実それぞれが相互に関連し連鎖してい ます。家族全体に及び、地域破壊にまで及んでいます。

・国と東電に法的責任があること、法的な意味で責任をとるということは、被害を救済し、原状を回復させることです。誰しもが、「元の福島や故郷を返せ」と願っています。被害に見合った、被害に即した救済と原状回復が必要で、それが責任をとるということです。

・私は、38年前に、福島第二原発の設置許可を取り消す裁判をしました。その裁判で原発が安全でないと主張したが、まさに現実化してしまいました。司法は、38年前のままの司法であってはなり ません。被害者に正義をもたらして下さい。



樽川さんの涙無しには聞けない意見陳述から始まり、中島団長の熱い決意表明があり(涙で言葉を詰まらせる場面もありました)原告の意見陳述は、第1回目にふさわしい、すばらしいものでした。

福島の渡邊純弁護士は、樽川さんの意見陳述の時から号泣しており、「自分の意見陳述ちゃんとできるのかしら」と内心はらはらしていたのですが、一人の被害者として、そして現地の弁護士として、原発事故による被害がいかに広汎で甚大なものなのか、熱く意見を述べて下さいました。

また、九州から駆けつけてくださった二人のベテランの先生方は、やはりさすがでした。過去の公害裁判で闘ったご経験を踏まえて、裁判所に対し、被害をちゃんと見なさい、公害の加害者というのはこうなんですよ、裁判所は歴史を踏まえて裁判に取り組みなさいと提起していました。

最後は、安田弁護団長が、この裁判の意義を述べるとともに、福島第二原発差止訴訟の経験をふまえて、裁判所に反省を促す内容の意見陳述をして、締めていました。



※以上、転載おわり



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映画から始まる、私たちの物語。

2013.09.02 18:57|関連情報

「カリーナの林檎 チェルノブイリの森」2013年8月31日。とてもいい上映会になりました。献身的に支援してくださった地元の方々、一緒にがんばってくれた実行委員メンバー、そして映画を観に来てくださった皆さまのおかげです。感謝の気持ちで胸がいっぱいです。本当にありがとうございました。そして今関あきよし監督。311の8年も前に、私財を投じてこの映画を撮影した日本人映画監督です。すべてが奇跡としか思えません。今関監...
映画から始まる、私たちの物語。

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東日本大震災の時に首都圏在住在勤。キヨシローの反原発ソングしか知らなかった自分を反省し、当時小3になったばかりの子供を放射能からどう守ったらよいか真剣に学ぶ。1年後、沖縄に移住。2012年12月、沖縄にいる原発避難者のための東電による説明会が行われたが、その開催に尽力したのが避難者支援の市民団体『つなごう命〜沖縄と被災地をむすぶ会〜』だった。共同代表の沖本八重美さん(2013.1.26永眠)は広島原爆の胎内被爆者ゆえ、新たな被ばくの犠牲者に対し深い共感をもって支援した。深刻かつ長期にわたる被害に対し “法廷で東電と国の責任を問う” ことが八重美さんの悲願だった。私も同じ気持ちでこの訴訟の支援を続けて行きたいと思っている。

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